x402レース：CryptoがPayの物語を書き換える

著者：Haotian；出典：X、@tmel0211

この数日、x402レースの議論を見ていて、大半の人が従来の支払いの論理でx402を定義していることに気づいた。例えば、Cloudflareのプロモーションペースに受動的に従ったり、Googleのサポートの信頼性に悩んだりといった具合だ。こう見ると、完全に誤りだ。なぜなら、PayがCryptoと出会ったとき、物語は書き換えられるからだ。

1）従来の支払いチャネルが支配的な売り手側の鉄則は変わらない。API売り手、つまり支払い受取側は、確かにCloudflareのようなCDNインフラ大手の推進が必要だ。それは、上から下へと流れるチャネル網を通じて、ワンクリックで簡単に開設できるx402支払いゲートウェイを使い、売り手側の集団をx402の規模に接続する。

しかし、受動的にCloudflareを待つだけではいけない。Cryptoが支払いの物語を書き換える第一の一撃は、トークンによるインセンティブで売り手を集めることだ。

さまざまな方法がある：例えば、Facilitator競争戦を開始し、x402に接続するAPI提供者に報酬トークンを付与する。あるいは、API代理店やアグリゲータープラットフォームが、従来のAPIをx402互換にパッケージ化し、アービトラージの機会を得て、従来の売り手にアクセス権を付与させる、といった具合だ。

2）買い手側は、理論上は支払い需要のあるエージェントの集まりであるべきだ。しかし、現状の問題は、多くのエージェントが実用的な支払い需要を持っていないことだ。彼らは無料でAPIを呼び出すチャットボットに過ぎない。どうすればいいのか？

Cryptoが物語を書き換える第二の一撃は、ローンチパッドのトークン発行ブームで買い手のギャップを一気に埋めることだ。

大量の支払い機能を持つエージェントが一斉に出現すれば、トークンが支払い過程で発行されたり、支払いリクエストを送ることで利益を得るチャンスが生まれ、自然と「買い手」の需要が大量に生まれる。バブルがあっても、少なくともこの過程で支払いチャネルの上下流のインフラは繁栄を加速させるだろう。

3）Facilitator競争の論理も同様だ。支払いパイプラインのカバレッジだけを競えば、結果は自然と無料に近づくため、Facilitatorの商業化の天井はゼロになる。しかし、Facilitatorは支払い行動を促進する重要なノードとして、トークンの力を借りて「無料パイプライン」を「流量入口」にアップグレードできることを忘れてはならない。

Facilitatorは最終的にルーティングと配信を集約するビジネスロジックであり、トークンの還元、インセンティブ付与、優先決済、ルート推薦などが新たなビジネスモデルになり得る。

4）従来の支払いシステムでは、VisaやMasterCardは通過料を徴収するインフラに過ぎなかったが、状況はほぼ寡占状態だ。一方、x402レースでは、各取引が直接チェーン上のTVL増加やGas料収入などのエコシステムの利益指標に変わるため、多チェーンを巻き込んだx402のインフラとトークンの競争が必然的に起こる。

Baseは確かに優位性を持つが、x402はオープンなプロトコルとして、多くのチェーンの争奪の焦点となるだろう。例えば、Baseのクリエイターエコノミーはx402を活用してヒット作を素早く作り出すことができるし、Solanaのx402ハッカソンはAIエージェントの第二波を再燃させるかもしれない。Monadは高並列性能のチェーンとして、GameFi+x402が主要なアプリケーションシナリオになる可能性もある。

以上。

まずは態度表明だが、私はCryptoが常に「資産発行」のバブルストーリーを繰り返すのは好きではない。

しかし、従来の支払いと比べて、インフラを先に整備し、その後アプリケーションの実装を待つ線形の道筋は、Cryptoはまずトークンの虚構の繁栄を作り出し、その繁栄が現実のアプリケーションを押し上げるフライホイールモデルを採用するだろう。

理解できたか？

PayがCryptoと出会ったとき、書き換えられるのは支払い方法だけでなく、全体のクールスタートのロジックだ。