XRPとXRPレジャー：本当に区別できますか？

XRPとXRP Ledgerはよく混同されますが、実際は全く異なる2つのものです。簡単に言うと：XRPはコイン、XRP Ledgerはチェーンです。

XRPとは？

XRPはRippleが2012年に作った暗号通貨で、設計の目的はとてもシンプル——高速送金・超低コスト。ブロックチェーン上の「切手」のような存在で、取引手数料の支払いに使われると同時に、異なる通貨間のブリッジとして機能します。金融機関はこれを使って素早く両替し、従来の遅い経路を回避できます。

XRP Ledgerとは？

XRP LedgerはXRPが動くためのブロックチェーンです。ただし、このチェーンはビットコインやイーサリアムとは全く異なり——マイニングもステーキングもなし、信頼できるバリデーターによって維持されています。その結果、取引は3～5秒で完了し、手数料は0.00001 XRPという超低コストです。

コアな違いまとめ

分かりやすく言うと：XRP Ledgerは「高速送金専用レーン」、ビットコインやイーサリアムは「万能道路」。国際送金したいならXRP Ledgerが賢明。スマートコントラクトを走らせたいならイーサリアムが必要です。

XRPの用途は？

1. 取引手数料の支払い — チェーン上での主な用途
2. 中間通貨 — Aコイン→XRP→Bコイン、即座に両替完了
3. DEX流動性 — XRP Ledger上の分散型取引所で主要ペアとして利用

XRP Ledgerの用途は？

1. 高速決済ネットワーク — ネイティブで高速な国際送金をサポート
2. 内蔵DEX — オンチェーンで直接資産取引が可能
3. トークン化資産 — ステーブルコイン、NFT、RWA（実世界資産のトークン化）を発行可能

重要な変化：法的リスクの解消

2025年、XRPと米SECの訴訟が和解し、XRPの法的地位がついに明確化されました。これは採用拡大への大きな追い風です。同時にXRP Ledgerもアップグレード中（Hooks機能、EVMサイドチェーン）、今後はより複雑なスマートコントラクトもサポートされる予定です。

よくある質問

Q：XRPはステーキングできますか？
A：できません。XRP Ledgerはフェデレーテッド合意方式なのでステーキング不要です。一部プラットフォームの「XRPステーキング」は実際にはレンディングや流動性マイニングの一形態です。

Q：XRPのバーン（焼却）機構で価格は上がりますか？
A：理論上は全取引ごとに少量のXRPが焼却され、長期的には供給減が有利です。ただし前提として取引量の継続的な増加が必要です。

Q：なぜUSDTで国際送金しないの？
A：USDTはチェーンごとに速度や手数料がXRP Ledgerほど優れていません。ステーブルコインは価値保存向き、XRP Ledgerは流動的な送金に最適です。

まとめ

XRPとXRP Ledgerは同一エコシステムの2つのパートです。XRPは取引の「燃料」、XRP Ledgerは「エンジン」。暗号資産エコシステムを正しく理解するには、この役割分担を把握することが重要——片方は資産、もう片方はインフラです。投資家が最もよくやるミスは、この2つを一緒くたにして議論してしまうことです。